2014年7月25日金曜日

西洋美術史実地研修1(H26年度)第4回

前期に行われる西洋美術史実地研修の研修も今回が最終回。
午前中に上野の東京都美術館で「古代エジプト展 女王と女神」。
西洋美術史の授業で古代エジプト美術?と思われる向きもあるかもしれませんが、古代エジプト 美術は古代ギリシア美術に影響を与えていることもあり、西洋美術史の通史に入ってきます。
 今回の展覧会は、古代エジプトで女王として実質的に政治力を奮った唯一の女性ハトシェプソト女王に焦点を絞って、会場での解説は歴史的、博物学的、社会史的視点でなされていました。
事前学習では展示作品をよりよく理解するために、古代エジプト美術の特徴について調べて、入館前に発表です。

会場は、古代エジプトの葬祭殿の柱の設置や墓室を思わせる壁の配色で、発掘品である展示作品をうまく引き立てていましたね。また1920年代の発掘の様子を示す写真や映像なども見どころの一つでした。
午後は世田谷美術館で 「ボストン美術館、華麗なるジャポニスム展」を鑑賞。
広大な砧公園の一画にある美術館は内井昭三設計も見どころのひとつです。
本展の目玉であるモネの「ラ・ジャポネーズ」や「アメリカのジャポニスム」についての事前学習の発表とともに、内井昭三による建築構想を読んでから、展示と美術館を見学。

   
 この授業は今年度から学芸員資格科目の「博物館実習」をも兼ねているので、今回は、個性的な建築空間をいかに利用しているかについて考えることも課題の一つです。
      
今期は時代も地域もかなりヴァリエーション豊かな企画展を見ることができました。一方、開催会場にややヴァリエーションを欠いてしまったものの、逆に同じ会場空間を展覧会に合わせて工夫して使っているのは見るには良い機会となったのではないでしょうか。
次年度も面白い展覧会に恵まれますように。

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