2018年12月17日月曜日

「西洋美術史実地研修2」(第4回)に行ってきました!

ギュッとくる寒さ、まぶしい青空。
午前10時の上野公園では、どこかへと急ぎ向かう人々が往来していました。

第4回の実地研修は、最初に「ムンク展――共鳴する魂の叫び」(東京都美術館)を
見学しに行きました。

エドヴァルド・ムンク(1863-1844年)は、《叫び》の絵でよく知られたノルウェー出身の画家。《叫び》にはいくつかのヴァージョンがありますが、このたびオスロ市立ムンク美術館蔵の作品がやって来ました。


入口前には待ち時間40分の看板があり、覚悟を決めてエスカレーターを降りました。

事前学習の発表風景

長蛇の列でも笑顔

並びながらポーズをとってくれました。

会場内は大混雑でしたが、ムンクの作品と対話することができたでしょうか。


この後は、NHKと東京藝術大学による展覧会「ART of 8K ~テクネ 映像の教室 in 東京藝術大学~」(東京藝術大学大学美術館)を見学しました。

12月1日からNHKで始まった8K放送。
超高精細映像×アートの挑戦を体感できる絶好の機会でした。

8K撮影を体験

今ある現実を超えた色鮮やかな映像には、やはり素直に驚きと感動をおぼえました。
考えてみれば、美術の歴史はつねに技術とともにありました。
これからの若い人たちは、どのような世界をひらいていくのでしょうか。

NHK Eテレ番組「テクネ 映像の教室」制作統括の倉森京子さんには、
11月に本学授業「芸術の現場から」にお越しいただき、美術番組の制作について
ご講義をしていただきました。
(「芸術の現場から」ブログ記事へ
      https://kenjo-bigaku.blogspot.com/2018/11/blog-post_16.html


昼食後は、「ルーベンス展――バロックの誕生」(国立西洋美術館)を
見学しました。

ペーテル・パウル・ルーベンス(1577-1640年)は、フランドルのアントウェルペン
(英語名アントワープ)を拠点に広くヨーロッパで活動した、バロック美術を代表する画家です。


事前学習の発表風景

今回の「ルーベンス展」は、画家とイタリアとのかかわりに焦点をあてています。
そのため、版画素描展示室での企画展「ローマの景観――そのイメージとメディアの
変遷」も意識的に見学しました。
事前学習では、ルーベンスのほか、古代ローマ遺跡を壮大に描出した
18世紀イタリアの版画家ピラネージ、また国立西洋美術館について学びました。

「ルーベンス展」を担当するTBSテレビ事業局の佐藤麻理子さんには、
先日やはり「芸術の現場から」の授業でご講義をしていただきました。
佐藤さんは、本学美学美術史学科の卒業生です。
授業では、展覧会の企画から開催までについてお話をうかがいました。
(「芸術の現場から」ブログ記事へ
  https://kenjo-bigaku.blogspot.com/2018/12/tbs.html


ロダン《考える人》の前で

今年度の「西洋美術史実地研修2」は、これで終わりです。
明るくて優しい学生たちとの楽しい授業でした。

それでは、また来年。

どうぞ良いお年をお迎えください。

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