2013年7月26日金曜日

【授業紹介】日本美術史特講1/榊原悟

この授業では、美術品を史的研究対象とするための作品の取り扱い方、見方、方法論のおよそを把握し、あわせて日本の中・近世絵画史の流れをたどります。
授業全体の流れとして、
美術史とは・・・作品から読み解く歴史、作品分析の実際とその成果
作品とは・・・「ほんもの」と「にせもの」 盗作・代作・写し 贋作の功罪
屏風・・・絵巻に見る
儀礼の場の調度・・・逆さ屏風
儀礼の場の調度・・・白絵屏風
絵を被くとき・・・絵巻を見る
絵を被くとき・・・タテ長の画面
というように進めていきます。

↓主にプロジェクターを使い、作品を紹介しています。
この日は絵巻ということで、画集を使用しました。



2013年7月25日木曜日

【授業紹介】デザイン4(実践)/高橋綾

高等学校で実技を勉強していない初心者でも、気軽に安心して受講できるデザイン授業を開講しています。
また、専門的に深く学びたい学生には、3年次から地域と連携する実践的授業「デザイン4(実践)」を取入れています。

デザイン4(実践)は、2つの団体とコラボレーションして授業を進めています。

1つ目は、「病院」です。
地域の病院とアートによるコラボレーションを進めています。
具体的な内容は、以下です。
・病院の利用者(患者)や職員の内面を1人の学生が1人ずつお聞きし、その人の人生を
 平面作品で表します。
・病院内に学生たちの作品を展示します。
・病院関係者やその家族をお招きし、出来上がった作品の前でギャラリートークを行ないます。
地域に必要なアートやデザインを提案するこの授業は、作品を作る意味を
学生たち自身が見つける事のできるプログラムとなっています。

 



 


2つ目は、「雑貨の企画販売企業」です。
「癒し」をテーマとしているこの企業は、学生のアイデアをカタチにすることが
企業の発展につながると考えています。
学生たちは、企業の分析したマーケティングリサーチを参考に、お客様が必要だと思う
雑貨を提案します。
最終的にサンプルモデルを学生自身が作り、企業にプレゼンテーションします。
優秀な作品は商品化となり、全国雑貨販売店で販売することができます。


 


 

 
 社会に出る前に、企業の考え方に触れる事ができるこの授業は、
社会の仕組みを学ぶだけでなく、将来の自分の生き方を学ぶきっかけを
作ることができます。

【授業紹介】絵画1(素描)/山崎真一

この絵画1では、デッサンを中心に描くための基礎を学んでいきます。
モチーフとしては、静物や石膏、そして人物等を描いていきます。人物のモデルは、ここ数年、上級生にお願いしています。描く側から描かれる立場になることは、楽しい経験でもあり不思議な経験でもあるようです。
 
描くとはどういう行為なのでしょうか?
 
日常において、ひとつのものを長い時間みることは、そうそうあることではありません。
描くためには、みることが大切です。みることは思考することです。また思考した問いに気づくことでもあります。「どんな構造なの?」「どうしてそうみえるの?」その問いに気づき、試行し探っていくが、描くことでもあるわけです。その答えは、ひとつではありません。各学生にとってしっくりくる答えをみつけることが、授業の目的でもあります。
 



 

【授業紹介】美学特講2 /北野雅弘

美学美術史学科の教員の北野です。

私は、美学特講の1と2、美学演習の1と2、美学概論2、あと西洋古典語のA, B, Cを担当しています。特講は2が前期、1が後期というちょっと変な時間割です。それぞれ半期で区切りがつくので、どちらを先にとっても、またどちらかだけでも構わないのですが、順序としては2を先にした方がやや分かりやすいかしら。

 今年の授業は、ロバート・ステッカーという人の書いた、「分析美学入門」という本を教科書にして、前期は「自然の美的観賞」と「芸術とは何か」という問題について講義しました。

「芸術とは何か」ということが問題になる、というのも変な気がします。私たちの歴史は素晴らしい芸術作品で溢れており、わざわざそれが「何か」などと問うのはばかげたことに思われるからです。芸術作品がそうでないものから一目瞭然に区別されている限り、私たちは「芸術とは何か」と言う問いを生活のなかで発したりはしません。

しかし、取り分け20世紀の芸術の発展は、私たちが芸術とそうでないものについて、純粋に感覚に頼って区別をすることを不可能にしました。デュシャンはどこにも美しさのかけらもないような日常の既製品を芸術として展示し、レディメイドと呼びました。ウォーホールは洗剤の箱にそっくりの立体作品を作りました。
 参考リンク
デュシャン「
ウォーホール 「ブリロ・ボックス

そうした作品は、単なる悪ふざけ、として片づけてしまったら良かったのかもしれません。でも、レディメイドからもう100年もたち、ウォーホールの洗剤の箱からももう五十年がたちました。それらの作品は、芸術としての地位を確立しただけでなく、一つのジャンルとしても、揺るぎないものになっています。最初は悪ふざけかもしれないと思われていたものは、実は歴史的な必然性に基づいていたのです。
造形芸術に関して、私たちはただもはや芸術を再現や表現としてだけ理解することはできず、美的経験によってだけ理解することもできないのです。ロバート・モリスは「何ら美的価値がないこと」の証明書つきで自分の作品を発表しています。

参考リンク
モリス「連禱

それでは芸術とは何なのか? これは美学研究者だけの問題ではなく、20世紀以後のアーティストの問題でもありました。美学特講2の後半の部分は、「芸術とは何か」というこの問題に、定義の探求という形で理論的な解決を模索する授業です。

なお、私の授業用のブログでは教科書以外の授業用プリントを公開しています。

【授業紹介】アートマネジメント演習1/奥西麻由子

 この授業では、今年富岡市立美術博物館と共催というかたちで
授業で開発した学生による普及プログラムのワークショップを考案し、実践まで行います。

夏に美術館で開催されるワークショップのために、現場へ代表者が下見に行きます。
授業ではグループに分かれ、企画を練ります。子どもから大人まで造形表現に親しむことの
出来る内容を考え、実際に美術館の学芸員の方々にもプレゼンテーションをお聞きいただきました。
試作品制作を繰り返し行い、活動の模擬演習から声掛けの演習も行います。
実際に自分たちが企画したワークショップを現場で行うことで、様々な課題を乗り越えていくことができます。実践を通して、多面的な視野を養い、同時に学生同士のコミュニケーションも磨かれていきます。

開催は8月10日(土)、11日(日)です。
詳細はまた追ってご紹介します。


*企画プレゼンテーションの様子

*模擬演習の様子 学生が指導、来場者役になりシミュレーションします

*ワークショップに向け、準備を進めている様子


2013年7月24日水曜日

オープンキャンパス情報!

いよいよ今週の27日(土)・28日(日)、オープンキャンパスが迫ってきました。
当日のスケジュールになります。ご参照ください。

学科別説明会
    10:00~11:00 国文学科、美学美術史学科(それぞれ別会場)
    11:10~12:10 英米文化学科、総合教養学科(それぞれ別会場)

模擬授業
  本学の教員による授業を体験できます。学科別に開催されます。
    13:30~14:10 国文学科、美学美術史学科(それぞれ別会場)
    14:20~15:00 英米文化学科、総合教養学科(それぞれ別会場)

個別相談会 13:00~15:00(両学部)
    各学部・学科の教員と先輩が、大学生活や入試に関する疑問など、さまざまな質問に答えてくれます。

何でも相談 10:00~15:00
    海外留学や就職の状況に関する質問に職員がお答えします。

キャンパスツアー 09:30~11:30
    在学生がキャンパス内をご案内します。

在学生によるサークル発表
   27日12:20~13:10、 28日12:00~12:50
    在学生がサークルの活動内容を発表します。
 [参加サークル]
★GGM (27・28日) (司会やラジオ番組の制作・出演をしています。みなさんに県女の「声」を届けます)
★合唱部 (27日) (ワタシ達、少人数でもこんなに歌えるんですっ!聴いてください♪)
★こまどり (27日) (ストップモーションアニメの制作を行うサークル)
★ダンスサークルKENJOY (28日) (HipHop、Jazzなど様々なダンスに挑戦)
★アカペラサークル (28日) (皆仲良し!文化祭に向けて、明るく楽しく活動中です♪)
★チアダンスサークルGallop (28日) (チアダンスを中心とした各種ダンスを披露します)

【授業紹介】西洋美術史特講3/大野 陽子

 美術史の授業では、スクリーンにプロジェクタで写しだした作品を見ながら、作品の見どころ、主題の意味、芸術家の意図を学んでいきます。 (講義には概説と特講があるのですが、概説でその分野の基本的な知識(例えば西洋美術史の通史)を、特講ではより専門的な内容を扱います。)


 今回ご紹介する西洋美術史特講3では、「ルネサンス」「バロック」など西洋美術史の中の特定の時代に焦点を絞って、「ルネサンスとはなにか?」「なぜ神話の絵が描かれたのか」「17世紀の西洋絵画はなぜ背景が暗い絵が多いのか?」「描かれた"花"の意味は?」といった個別のテーマをクローズアップしています。



 
    時には17、18世紀の画家たちが風景画を描くために使った装置カメラ・オブスキュラを覗いてみたり、制作の裏側に触れたりもします。 作品が作られた時代の人たちがどのように自分たちの周りの事物や世界をとらえていたのか、どのようにして作品を見ていたのかを知る、「時代の目」で美術を見てみませんか?