2022年1月24日月曜日

西洋美術史実地研修で館林美術館に行きました

 「西洋美術史実地研修2」の授業では、2022年1月9日に第4回の見学実習を行いました。今回の見学先は、群馬県立館林美術館です。

同美術館では、開館20周年を記念して昨年11月から「フランソワ・ポンポン展」が開催されています。


館林美術館は、「自然と人間」をテーマとして2001年に開館しました。フランスの動物彫刻家フランソワ・ポンポン(1855-1933年)の作品や資料を多く所蔵しています。
ポンポンの動物彫刻は、代表作《シロクマ》にみられるように、動物の形態や動作を写実的にとらえたうえで単純化しているのが特徴です。彫刻家ロダンの工房に勤めていた経歴もあり、19世紀末から20世紀前半の西洋美術を考察するうえでも、ポンポンの存在は様々な視点を提供してくれています。

別館「彫刻家のアトリエ」

今回の研修では、神尾玲子学芸員による講演「ポンポンの石膏のひみつ」を聴講しました。ポンポンの石膏制作の目的には、「世話になった人への贈り物」「展覧会に出品するため」「石膏原型として」の3つがあることや、動物彫刻の制作にはロダン作品からの影響も認められることなどを学びました。

その後、本授業のために館林美術館に関するレクチャーをしていただき、開館20年の歴史をまとめた映像も見せていただきました。


美術館では、職員として働く美学美術史学科の卒業生たちにもお会いして、現在のお仕事などについてお話をうかがうこともできました。

神尾学芸員をはじめとする館林美術館の皆さま、温かいご配慮をどうもありがとうございました。

2021年度における本授業の見学実習は、これが最終回となります。新型コロナウイルスの影響により、すべて県内での実施となりました。しかし、その結果、本学が所在する群馬県の諸美術館のコレクションや、展覧会などの様々な活動についてより深く学ぶ機会を得ることができました。

――――――
館林美術館「開館20周年記念 フランソワ・ポンポン展 動物を愛した彫刻家」
2021年11月23日~2022年1月26日
展覧会ウェブページ http://www.gmat.pref.gunma.jp/ex/exnow.html