2025年4月18日金曜日

「アートマネジメント特講2」受講生とアートマネジメントゼミ生の作品が玉村町文化センターに展示されます

 「アートマネジメント特講2(2024年度)」受講生とアートマネジメントゼミ生有志26名の写真作品がセンター内ギャラリーに展示されます。

文化センターの公演にちなんだハムレットやオフィーリアからオマージュした写真を春休み中に撮りました。
舞台の講演と合わせて世界観をお楽しみください。

会期:4月19日(金)~5月11日(日)
場所:文化センターギャラリー


展示は4年のアートマネジメントゼミ生が行いました。
写真と共に、どんな気持ちを込めて写真を撮ったのか、コメントが添えてあります。
ぜひその世界観を味わってください。
展示の一角に、作者にメッセージをかける紙を用意してあります。
木になった作品、いいなと思った作品に書いてポストに入れてくださいね。





また、20日(土)アートマネジメントゼミ生による「バラのサシェを作ろう!」ワークショップも開催されます。
文化センターで採れたバラを使っていい香りのするサシェを作ります。

時間:13:00~
場所:視聴覚室 
材料費:100円
当日直接会場へお越しください。


2025年4月16日水曜日

2025年度 新入生研修行事を行いました

 4月7日、桜が咲くころに今年も新入生研研修行事が大学構内で行われました。

32名の新入生を迎えて、気分もフレッシュに!

まずは教員の自己紹介を行いました。

藤沢先生の自己紹介
               高橋先生 楽しげです
            三宅先生 みんなそれとなく年齢を公開
浦木先生 前職の静嘉堂文庫美術館の国宝「曜変天目」の
ほぼ実寸の曜変天目ぬいぐるみ」を片手に紹介

その後、新入生の皆さんからも一言ずつ出身県や好きなこと、はまっていることなどを
教えてもらいました。皆さん仲良くなれそうです!
 
この後は武藤先生によるGoogleクラスルームの使い方レクチャー。
高校生までにほとんどの学生が使っているようですね。
本学でもこの機能を使って授業などを行っていきます。


その後、休憩をはさんで今年もアートカードを使ったゲームを奥西先生が行いました。
大学に最も近い、群馬県立近代美術館の所蔵作品がポストカードサイズになっている
教育普及のツールです。「連想ゲーム」ということで、グループの一人が読み手となり、ヒントを出して、他のメンバーがどんな作品か絵を描いていくというものです。
先生もグループに入り、ワイワイと盛り上がりました!




最後にみんなで記念写真と、学内ツアーを行いました。
実技棟や1号館、2号館と実技ゼミの作品が展示されている場所や四季の庭散策も行いました。

           これから4年間、頑張っていきましょう!!!

2025年3月3日月曜日

「美学演習9」で色々な舞踊(ダンス)を習いました

2024年度の「美学演習9」(担当:武藤大祐)は、多様なジャンルの舞踊の初歩を実際に習ってみることで舞踊への理解を深めました。

舞踊には、外から見ているよりも、実際に体を動かすと初めて気付けること、感じられることがたくさんあります。この演習では、身体感覚を通して舞踊を見つめ、さらにディスカッションによって気付きを言語化したり、異なるジャンルの舞踊を比較することで考察を深めました。

最初の講師は、韓国舞踊のキムウイシンさん。「イプチュム(立舞)」という踊りの冒頭部分を習いました。練習用のチマ(スカート)を身に付け、足の運び方、手の動かし方を覚えて、呼吸と合わせていきます。

体の全体を滑らかに連動させるのが難しい踊りですが、90分×2回の練習でひとまず音楽に乗って動けるようになりました。K-POPとはまた違った朝鮮半島の美意識を体感しました。

次は歌手の中西レモンさんのご指導で盆踊りを体験。群馬県の草津節が岐阜県の「白鳥おどり」に取り入れられていることから、草津節を一人ずつ順に歌えるようになることから始め、次に振りを覚えて、歌いながら輪踊りを楽しめるようになりました。

盆踊りは、振り自体は易しくても、歌のサイクルと踊りのサイクルが微妙にずれているため、集団で行うゲームのような感覚が生まれます。

三番目は、岡田愛弓さんによるHOUSE。ビートの速い音楽に乗って軽やかに動き続けるストリートダンスの一ジャンルです。

足を置く位置を一歩また一歩と覚えていき、少しずつ振りのフレーズをつなげながら、一人一人が自分なりの滑らかな重心移動のコツやリズム感をつかみます。運動量がかなり多いですが、細かい足捌きとともに心地よく体を揺らせるようになりました。ちなみに講師の岡田さんは県女の卒業生。現在はダンスのインストラクターをされています。

最後は、壊れた人形のように独自のスタイルで踊るAbe"M"ARIAさんに、即興で踊るダンスを教わりました。

音楽をかけながらじっくりと体をほぐしてから、架空のボールでキャッチボールをしたり、ランダムに歩きながら自由に動きを変えてみたり、互いに動きを真似したりしている内に、テンションが高まります。ルールなしで動くので最初はみんな恥ずかしがっていましたが、動いている内に原始的な衝動が湧き起こって来るのを実感できたようです。

このように、多様な舞踊の初歩を各2回の授業で学び、舞踊の幅広さにふれるとともに、ディスカッションの時間では異なる舞踊の共通点や違いを探り、舞踊を分析する視点を練り上げていきました。やがて「上手/下手が重視される踊りと重視されない踊りの性格の違い」、「即興性と反復性はそれぞれコミュニケーションにどんな特色を与えるか」、「踊りにおいて「個性」とはどういうことを指すのか」といった美学的なテーマが考え出され、最終的にレポートの形に仕上げてもらいました。

「美学」は、芸術作品を鑑賞するだけでなく、自身の身体的な経験を対象として考察を深めることもできます。今回の演習では、身体感覚と言語感覚、具体的な体感と抽象的な思考を総合して「考える」ことを経験してもらえたように思います。

2024年12月17日火曜日

2024年度「西洋美術史実地研修1」第4回を実施しました

2024年12月14日(土)に実施した第4回実地研修では、アーティゾン美術館(東京)を見学しました。
午前中は、教育普及部の細矢芳学芸員からレクチャーを受けました。
ブリヂストン美術館の創設からアーティゾン美術館に改称して再開館するまでの歴史や、美術館のコレクションについて、また、開催中の3つの展覧会の概要や見どころを教えていただきました。
その後、一度展覧会場に向かい、3つの展覧会「ジャム・セッション 石橋財団コレクション×毛利悠子―ピュシスについて」「ひとを描く」「石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 マティスのアトリエ」を一通り各自で見学してから、レクチャー室に再集合し、今度は感想や質問による対話型のレクチャーとなりました。
学生たちからの積極的な発言と、細矢学芸員の学生たちに寄り添いながら話を展開させていくコメントによって活発な質疑応答となりました。
また、教育普及の具体的な内容や意義についてもお話をうかがいました。教育普及とは、多くの人々と美術館とをつなぐ、重要でクリエイティブな活動であると学生たちも実感したのではないでしょうか。

午後は、レクチャーでの学びや事前課題の予習をもとに各自で展覧会を見学しました。
「ピュシスについて」

「ひとを描く」ギリシア陶器

今回の研修では、細矢学芸員をはじめ、美術館のスタッフの方々に大変お世話になりました。どうもありがとうございました。

2024年度「西洋美術史実地研修1」(学芸員課程科目「博物館実習Ⅰ」)は、今回の研修をもって無事に終了しました。(授業担当教員 藤沢桜子)

2024年12月2日月曜日

2024年度「西洋美術史実地研修1」第3回を実施しました

2024年11月30日(土)に第3回実地研修を実施しました。

午前中は、パナソニック汐留美術館(新橋)の「ベル・エポック―美しき時代」展を見学しました。
「ベル・エポック」とは、フランス語で「美しき時代」または「良き時代」のことで、19世紀末から第一次世界大戦が勃発する1914年頃までの、パリを中心とした華やかで享楽的な雰囲気の芸術文化を象徴しています。
ジュール・シェレによるポスターを鑑賞

19世紀末のパリでは、ジュール・シェレ(1836-1932年)やアンリ・トゥールーズ=ロートレック(1864-1901年)によるポスターが街の外壁を飾っていました。

美術作品のほかにも、文学や音楽、ファッションなど、多様な領域の動向に注目した充実した展覧会でした。


午後は、三菱一号館美術館(東京)の「『不在」』―トゥールーズ=ロートレックとソフィ・カル」展を見学しました。

展覧会の見学前に、美術館室の石神氏(管理運営担当)が三菱一号館の建物や美術館コレクションのコンセプトなどについてレクチャーをしてくださいました。
三菱一号館美術館は、1894年に三菱が建設したオフィス・ビルを復元しています。当初の建物は、イギリス人建築家ジョサイア・コンドル(1852-1920年)によって設計されました。ロートレック作品など、19世紀末の西洋美術作品が主なコレクションとなっています。
2023年4月からの設備メンテナンス休館を経て、この11月に再開館しました。
「不在」の展覧会は、美術館の再開を記念して開催されました。

はじめに、ロートレックのポスター作品や彼の周辺の人物たちなどのリトグラフが多数展示されており、「不在」「存在」の観点から鑑賞できるような構成となっていました。
続いて、現代フランスの美術家ソフィ・カルの「不在」をテーマとした写真や映像作品などを鑑賞しました。
美術館の再開館に伴って新設された小展示室にて小企画展の第一弾「坂本繁二郎とフランス」もあり、日本と西洋の両視点から学ぶことができました。
三菱一号館前にて

今回の研修では、パナソニック汐留美術館と三菱一号館美術館のスタッフの皆様に大変お世話になりました。 どうもありがとうございました。

2024年11月12日火曜日

2024年度「西洋美術史実地研修1」第2回を実施しました

2024年11月9日(土)に第2回実地研修を実施しました。
午前中は、SOMPO美術館(新宿)の「カナレットとヴェネツィアの輝き」展を見学しました。
カナレット(1697-1768年)は、「水の都」ヴェネツィアの景観画(ヴェドゥータ)を描いて人気を博した画家です。おもに英国貴族の若者が教育の集大成として文化の中心地を巡ったグランド・ツアーの最盛期には、ヴェネツィア旅行者たちが好んで彼の絵画を買い求めました。
カナレット《昇天祭、モーロ河岸のブチントーロ》1760年(部分)

会場では、カナレットが明るい部分を白い斑点で描いた技法を間近で観察したり、遠近法の道具カメラ・オブスクラを体験したりすることができました。
また、印象派の代表的な画家モネをはじめ、後代の画家たちによるヴェネツィアの絵画も展示されており、時代様式や文化的な背景を意識しながら鑑賞できるようになっていました。


午後は、森美術館(六本木)の「ルイーズ・ブルジョワ展」を見学しました。
ルイーズ・ブルジョワ(1911-2010年)は、六本木ヒルズの巨大な蜘蛛のオブジェ《ママン》を制作したアーティストです。
森美術館のスクール・プロジェクトにより、入場前にラーニング・キュレーターの白木氏が展覧会の鑑賞ポイントや美術館の展覧会作りなどについてレクチャーをしてくださいました。

入場した途端、アーティストの心象の空間に放り込まれたような感覚に襲われた人もいたかもしれません。暗がりで主張する作品群、映像、音声、香水のにおいの中で強烈な刺激を受けたのではないかと思います。

ルイーズ・ブルジョワは現代社会の問題を意識させるアーティストですが、1930年代から制作活動を行っています。シュルレアリスムなどとの関連を想起させるなど、西洋美術史の観点からの作品鑑賞が可能です。


SOMPO美術館と森美術館のスタッフの皆様に大変お世話になりました。
どうもありがとうございました。

「ユリノ木物語」PT院生メンバーが錦野祭にステージ出演しました

「ユリノ木物語 群馬県立女子大学の歴史研究」プロジェクトチームのメンバーである芸術学専攻の院生6名が11月2日と3日の錦野祭においてステージ出演し、開学記念樹ユリノキや、建築業協会賞を受賞した玉村校舎、また円形広場の噴水彫刻について周知活動を行いました。
開学記念樹ユリノキの花(パネルB)

ステージ出演は院生たちによる発案・準備で、クイズによる会場参加型の発表形式を取り入れ、正解者たちにはオリジナル・デザインの缶バッジをプレゼントしました。会場の皆さんにも楽しんでいただけたようです。
初日は大雨の中で奮闘
パネルは、本学正面玄関前のユリノキ2本(左)と円形広場の噴水彫刻(右)
噴水は、群馬ゆかりの作家である半田富久氏による作品《あづまうた》


10月下旬には、噴水彫刻の保存状態調査と洗浄を行いました。


※「ユリノ木物語 群馬県立女子大学の歴史研究」プロジェクトでは、教職員と大学院生が協働して本学の歴史研究や美術作品の調査・保存活動などを行っています。
 本プロジェクトは、本学特定教育・研究費を活用しています。(代表・藤沢桜子[文学部美学美術史学科/大学院文学研究科芸術学専攻 教授])