「アートマネジメント特講2(2024年度)」受講生とアートマネジメントゼミ生有志26名の写真作品がセンター内ギャラリーに展示されます。
文化センターで採れたバラを使っていい香りのするサシェを作ります。
美学美術史学科では、美学、日本美術史、西洋美術史、美術実技、アートマネジメントの各分野を学ぶことができます。このブログとX(https://x.com/aesth1)では、学科の活動の最新ニュースを紹介しています。学科のより詳しい紹介は、本学HPの学科案内をご覧ください。 https://www.gpwu.ac.jp/dep-pos/dep/lit/art/index.html
「アートマネジメント特講2(2024年度)」受講生とアートマネジメントゼミ生有志26名の写真作品がセンター内ギャラリーに展示されます。
4月7日、桜が咲くころに今年も新入生研研修行事が大学構内で行われました。
32名の新入生を迎えて、気分もフレッシュに!
まずは教員の自己紹介を行いました。
2024年度の「美学演習9」(担当:武藤大祐)は、多様なジャンルの舞踊の初歩を実際に習ってみることで舞踊への理解を深めました。
舞踊には、外から見ているよりも、実際に体を動かすと初めて気付けること、感じられることがたくさんあります。この演習では、身体感覚を通して舞踊を見つめ、さらにディスカッションによって気付きを言語化したり、異なるジャンルの舞踊を比較することで考察を深めました。
最初の講師は、韓国舞踊のキムウイシンさん。「イプチュム(立舞)」という踊りの冒頭部分を習いました。練習用のチマ(スカート)を身に付け、足の運び方、手の動かし方を覚えて、呼吸と合わせていきます。
体の全体を滑らかに連動させるのが難しい踊りですが、90分×2回の練習でひとまず音楽に乗って動けるようになりました。K-POPとはまた違った朝鮮半島の美意識を体感しました。
次は歌手の中西レモンさんのご指導で盆踊りを体験。群馬県の草津節が岐阜県の「白鳥おどり」に取り入れられていることから、草津節を一人ずつ順に歌えるようになることから始め、次に振りを覚えて、歌いながら輪踊りを楽しめるようになりました。
盆踊りは、振り自体は易しくても、歌のサイクルと踊りのサイクルが微妙にずれているため、集団で行うゲームのような感覚が生まれます。
三番目は、岡田愛弓さんによるHOUSE。ビートの速い音楽に乗って軽やかに動き続けるストリートダンスの一ジャンルです。
足を置く位置を一歩また一歩と覚えていき、少しずつ振りのフレーズをつなげながら、一人一人が自分なりの滑らかな重心移動のコツやリズム感をつかみます。運動量がかなり多いですが、細かい足捌きとともに心地よく体を揺らせるようになりました。ちなみに講師の岡田さんは県女の卒業生。現在はダンスのインストラクターをされています。
最後は、壊れた人形のように独自のスタイルで踊るAbe"M"ARIAさんに、即興で踊るダンスを教わりました。
音楽をかけながらじっくりと体をほぐしてから、架空のボールでキャッチボールをしたり、ランダムに歩きながら自由に動きを変えてみたり、互いに動きを真似したりしている内に、テンションが高まります。ルールなしで動くので最初はみんな恥ずかしがっていましたが、動いている内に原始的な衝動が湧き起こって来るのを実感できたようです。
このように、多様な舞踊の初歩を各2回の授業で学び、舞踊の幅広さにふれるとともに、ディスカッションの時間では異なる舞踊の共通点や違いを探り、舞踊を分析する視点を練り上げていきました。やがて「上手/下手が重視される踊りと重視されない踊りの性格の違い」、「即興性と反復性はそれぞれコミュニケーションにどんな特色を与えるか」、「踊りにおいて「個性」とはどういうことを指すのか」といった美学的なテーマが考え出され、最終的にレポートの形に仕上げてもらいました。
「美学」は、芸術作品を鑑賞するだけでなく、自身の身体的な経験を対象として考察を深めることもできます。今回の演習では、身体感覚と言語感覚、具体的な体感と抽象的な思考を総合して「考える」ことを経験してもらえたように思います。
今回の研修では、細矢学芸員をはじめ、美術館のスタッフの方々に大変お世話になりました。どうもありがとうございました。
2024年度「西洋美術史実地研修1」(学芸員課程科目「博物館実習Ⅰ」)は、今回の研修をもって無事に終了しました。(授業担当教員 藤沢桜子)
会場では、カナレットが明るい部分を白い斑点で描いた技法を間近で観察したり、遠近法の道具カメラ・オブスクラを体験したりすることができました。
また、印象派の代表的な画家モネをはじめ、後代の画家たちによるヴェネツィアの絵画も展示されており、時代様式や文化的な背景を意識しながら鑑賞できるようになっていました。
入場した途端、アーティストの心象の空間に放り込まれたような感覚に襲われた人もいたかもしれません。暗がりで主張する作品群、映像、音声、香水のにおいの中で強烈な刺激を受けたのではないかと思います。
ルイーズ・ブルジョワは現代社会の問題を意識させるアーティストですが、1930年代から制作活動を行っています。シュルレアリスムなどとの関連を想起させるなど、西洋美術史の観点からの作品鑑賞が可能です。