2015年11月30日月曜日

西洋美術史実地研修2(第三回)

第3回(11月28日)は、六本木に行ってきました。
午前中は「ニキ・ド・サンファル展」(国立新美術館)。
事前学習の課題は、もちろんこのアーティストについて。
巨大バルーン「みんなのナナ!」とともに。
「射撃絵画」や「ナナ」シリーズで知られるニキ(1930-2002)。女性とは何かを問い続けた彼女の作品に、若い世代の人たちは何を感じたのでしょうか。

午後は「黄金のファラオと大ピラミッド展」(森アーツセンターギャラリー)。
現代美術とはうって変わって、今度は紀元前3千年紀の世界へ。
事前学習の課題は、エジプトの歴史と美術について。
ん~?ちょっと人数が少ない?
大丈夫。無事に全員揃って美術館へ。
あの有名な《ツタンカーメン王の黄金のマスク》を所蔵する国立カイロ博物館からの展示品がずらり。古代作品に目を向けるばかりではなく、現在のエジプトの情勢も念頭においての見学となりました。
1階上の森美術館では「村上隆の五百羅漢図展」が開催中。授業の見学コースではありませんが、現代アートを知るよい機会です。「ニキ・ド・サンファル展」の半券を持って行くと割引に。
六本木ヒルズはクリスマスの楽しい雰囲気に満たされていました。

寒い季節の到来となりましたが、皆さんくれぐれも身体に気をつけて、次回も元気にお会いしましょう。

芸術の現場から/藤岡洋さん(東京大学東洋文化研究所助教)

県民公開授業「芸術の現場から」(1125日)のゲスト講師は、藤岡洋さん(東京大学東洋文化研究所助教)。同大学や美術館・博物館等でデジタルアーカイブ構築に従事なさっています。
 今回のご講義のテーマは「UXデザインにいたるデザイン史とデータベースプリザベーションの関係」。

UXデザインって?
ユニバーサルデザインは知っているけれど?
そんな風に思った人もいるかもしれません。
UXとは「ユーザーエクスペリエンスUser Experience」の略で、「誰もが使いやすい」では終わらなくて、「使っていて楽しい」のがUXデザインなのだそうです。

データベース構築もデザイントレンドにあわせて考える。「使い手=作り手」のUX時代到来です。長生きデータベースのためのデザイン、といったところでしょうか。

美術館・博物館ホームページでも閲覧者のあまり意識しないところでデータベースが大活躍しているのですが、パソコン画面には直接登場しないデザインの現場で、どうしたらより効果的なデータベースが生まれ、そして育ち続けていくのかを常に考えている方の存在があってこそ、なのですね。
いつもとは異なる観点で「芸術の現場から」の授業をしていただきました。
日常生活とも結びついた、発展的なお話をどうもありがとうございました。

2015年11月27日金曜日

伝統工芸のお話を聞きました~その2 中村染工場 中村純也さん

11月16日の「アートマネジメント演習2」の授業では、
群馬の伝統工芸のお話を伺う、第二弾として、
群馬県唯一、日本手ぬぐいを注染で染める中村染工場の中村純也さんに
お越しいただきました。

授業では注染という染の方法をわかりやすくお話してくださいました。
実際に型をみせていただいたり、ビデオを鑑賞したり、
染めの知識がほとんどなかった学生も
手ぬぐいができるまでの工程についてたいへんな作業を経て
出来ていることに感心させられました。

 
 

また、少し出来上がった手ぬぐいを同じサイズになるよう
折り返す体験もさせていただきました。
見ていると簡単にできそうですが、
実際にやってみると大変難しく、みんなびっくり。




中村さんは職人としての心意気や伝統を受け継いでいくことのむずかしさを
同時にたくさんお話してくださいました。
生の現場の声をありがとうございました!

中村染工場のHPはこちら
http://www.nakamura-some.com/

2015年11月26日木曜日

日本画作品展開催中

絵画6(日本画)の授業で制作した作品が実技棟1階で展示されています。
11月16日(月)〜30日(月)まで
9:00〜17:00
 
履修生17名の作品
「私の好きな場所」と「抽象表現により自画像」をテーマに制作されたものと、
鳥獣戯画の模写が展示がされています。
 
ぜひご高覧ください。
 







 
 
 

伝統工芸のお話を聞きました~その1 群馬県達磨製造協同組合 峯岸貴美次さん

11月2日の「アートマネジメント演習2」の授業では、
群馬の伝統工芸のお話を伺う、第一弾として、
群馬県達磨製造協同組合の峯岸貴美次さんに
お越しいただきました。

峯岸さんは10月2日~7日に高崎シティギャラリーで開催された
「第二回 高崎だるま展~だるま職人の町・だるまの里のおいたち~」の
代表をつとめた方でもいらっしゃいます。




授業では、伝統のだるまがどうやって作られているのか、
まただるまの由来、現在の状況、
展覧会の概要や報告なども交え、
とても充実したお話を様々な角度からなさってくださいました。

学生にも馴染みの多いだるまですが、
意外と知らないことがたくさんあり、びっくりしました。
また、実物のだるまもたくさん持参していただき、実際に
触れてみることもできました。



来年度もだるま展を開催し、その後はさらにだるまの
まちづくりを進めていくとおっしゃっていた峯岸さん、
貴重なお話をありがとうございました。

群馬県達磨製造協同組合HP
http://takasakidaruma.net/

芸術の現場から/飯塚隆さん(国立西洋美術館研究員)

県民公開授業「芸術の現場から」(1118日)のゲスト講師は、国立西洋美術館研究員の飯塚隆さん。この美術館で現在開催中の展覧会「黄金伝説展 古代地中海世界の秘宝」(特設サイトはこちら)の企画者です。
飯塚さんのお仕事は、収蔵作品の管理・調査研究・展覧会企画。今回の講義では、「黄金伝説展」の他にも、ご自身が携われた展覧会「大英博物館 古代ギリシャ展  究極の身体、完全なる美」(2011年)や「橋本コレクション 指輪 神々の時代から現代まで 時を超える輝き」(2014年)についてなどお話をしてくださいました。

企画から展覧会開催まで、どのくらいの年月をかけてどのように進めていくのか、経験談を含めて具体的に説明してくださいました。企画者ならではのご苦労話や展覧会秘話もありました。今度展覧会を見に行く時、作品以外にも見たり考えたりすることができそうです。
国をまたいで活躍する飯塚さんのお話は、学芸員資格取得をめざしている学生にとっても、たいへん勉強になったのではないでしょうか。

迫力あるお話とスライド、どうもありがとうございました。

2015年11月22日日曜日

「道の駅」ららん藤岡 イルミネーション2015

「道の駅」ららん藤岡のイルミネーションを
実技ゼミ生がデザインしました。
この秋、10万球の電飾が中央広場、藤棚、観覧車、駐車場入り口などを彩ります。
またららん藤岡のキャラクター「ららんちゃん」をさまざまなバージョンにデザインしています。
実技ゼミ生26名と担当教員2名の合計28枚のオリジナルららんちゃんが
随所で見ることができます。
こちらも楽しみに足を運んでください !
 
2015年11月7日(土)〜12月31日(木)
17:00~22:00
 
会場全体の様子

たくさんの方が足を運んでいます


とてもきれいで心が温まります

高橋先生のいちおし!
観覧車もきれいです!

細部にもこだわっています。
 
チラシはこちら

 
 
 
 
 

2015年11月4日水曜日

ハロウィンライブ終了しました

10月31日(土)、芸術プログラム「芸術の現場へ3」の学生が製作した「ハロウィンライブ」は、満員(定員約70名)となり盛況のうちに幕を閉じました。
会場の「ひのたまり」。古民家を「現場3」でお借りし、今年度からアートスペースとして活用していますが、このライブが初の公的な催しです。近隣のお店とも連携し、飲食や出演者のCDなどの物販も行いました。
プロの舞台監督から指導を受け、
受付、会場整理、照明・音響操作などを
学生スタッフが務めました。

チケットの売れ行きが心配でしたが、
フタを開けて見れば満員でした!
室内の装飾も学生によるもの。壁を黒い紙で覆い、来場した子供たちに蛍光ペンで好きなものを描いてもらった後、ブラックライトで照らしています。いかにもハロウィンらしい「かぼちゃ」などの典型的モチーフはあえて使わず、雰囲気だけで勝負しました。
「RAMP~筆文字屋若虚とnyozi」による絵本読み語り。
子供向けの絵本ですが、ライヴの朗読により
ミステリアスな雰囲気が倍増しています。
キムウイシンさんによるベリーダンス。
セクシーな体の動きに加え、剣や炎など
「危険」な小道具が次々に出てきて客席が沸きました。
桐生のパーカッショニスト石坂亥士さんによる神楽太鼓。
シンプルな楽器ながら刻々と変化していくリズムと音色、
しかも至近距離なので凄い迫力です。
石坂さんは楽器をジャンベに持ち替え、
キムウイシンさんとセッション。初顔合わせです。
玉村町にちなんだ歌で知られる
地元代表「ウクレレユニットりす」。
黒い壁の一部を窓のように開いて映像を映したり、
子供たちにウクレレを渡して一緒に演奏するなど、
楽しい演出で盛り上げてくれました。

トリは着ぐるみのオルガン弾き語りで有名なJON(犬)。
可愛い声とちょっと怖い歌詞がミスマッチした名曲の
連続で爆笑に包まれ、最高潮の盛り上がりとなりました。

カーテンコール。
独自企画のライブは「現場3」初の試みでしたが、
大好評のうちに終演することができました。
子供たちによって賑やかになった内装ですが、
終演後には、観客の皆さんにライブの感想を

書き込んで頂きました。
おかげさまで、「楽しかった」「また来たい」という嬉しい声を多数頂くことができました。この勢いを駆って、来年度もぜひ企画したいと考えています。

なお「ひのたまり」での次のイベントは、12月13日(日)の「ホームムービー上映会+ホームカレー試食会」が予定されています。

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