2015年12月16日水曜日

西洋美術史実地研修2(第四回)

第4回(12月12日)は、ふたたび上野公園へ。
銀杏の黄色い葉がやわらかな太陽の光を受けて、青空に映える穏やかな晩秋の一日となりました。
 まずは「古代地中海世界の秘宝――黄金伝説展」(国立西洋美術館)を見学。

事前学習は、古代トラキア、ギリシア、エトルリアの歴史と美術です。
あまり聞きなれない名称に戸惑った人もいたかもしれません。

展覧会では、ギリシア神話と古代世界をつなげて説明があり、モローやクリムトなどの神話画もあって、古代の黄金製品のイメージを膨らませてくれました。
予習の効果もあってか、みなじっくりと作品を見ていました。見る者を圧倒的するトラキア製品、精緻なギリシア製品、粉のような粒金細工のエトルリア製品、時には古代ローマ製品も。
第1回で見学したブルガリの宝飾品、第3回で見学した黄金のファラオ。後期の授業は黄金やジュエリーを意識して展覧会を選んでみました。

午後は常設展の見学。時代的な流れがよくわかり、著名な画家・彫刻家の作品も揃っているので、何度見ても勉強になります。
この日はギャラリートークもありました。参加した人たちは、作品の見かたや説明のしかた、美術館の運営についても学べたのではないでしょうか。
 全員揃って集合写真。撮影してくださった方、どうもありがとうございました。

さて、「西洋美術史実地研修2」は今回が最終回です。
皆さんにはどんな作品が思い出に残っているでしょうか。

実物を見ると大きさがよくわかる、と言っていた人がいました。そのとおり。
展示空間にあると本とはまったく違う印象を受けるときがある。それもしかり。
教室のスライドや書物では伝わらない感覚をこの授業でしっかりと受け止めてください。

それでは、また来年。ちょっと早いですが、どうぞよいお年を!
おわり。

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