冨樫森監督は1998年に相米慎二監督のオムニバス映画『ポッキー坂恋物語 かわいい人』の一本を監督された後、『おしん』など数々の映画を監督されている先生です。最近は舞台演出や、また俳優の育成のお仕事も精力的になさっていらっしゃいます。2017年に出版された『俳優の演技術』では、脚本の読み方、役の作り方を丁寧に説明されています。
今日の講義では、「演じること」をA「演技する身体を作ること」とB「台本の要求を伝えること」に分類された上で、内田吐夢監督の映画『飢餓海峡』の一つのシーンを題材にして、まずこの脚本の核心は何で、一つ一つの台詞の「言外の意味(サブテキスト)」をどのようにして見出すのかを、受講生に質問し、あるいは台本を演じて自分で探り出すというインタラクティブな方法で教えて下さいました。
登場人物を理解するためにその人物の「履歴書」を書いてみること、そのとき、その人がどんな風に育ち何がその人のトラウマになっているのかを考えることが大切だ、など、演技することについて、映画監督らしいご講義でした。
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平成30年度「芸術の現場から」
10月~来年1月 火曜16:20~17:50 群馬県立女子大学 新館1階第1講義室にて
スケジュールはこちらをご覧ください。
https://www.gpwu.ac.jp/dep/lit/art/2017.html
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