2013年10月23日水曜日

『秋の映画上映会』(11/9)のお知らせ

この度、群馬県立女子大学にて、「秋の上映会」を開催することになりましたのでお知らせ致します。

私たちは「芸術プログラム」の「芸術の現場へ1」という授業において「耳をすませて じっと見つめる~忘れられゆく〈他者〉への眼差し~」をテーマに本上映会を企画して参りました。

今回の上映会は、東日本大震災を巡る昨年の上映会を引き継いだ企画でもあります。4月から7月にかけての事前の勉強会では、一昨年の3.11東日本大震災を改めて見つめ直し皆で議論するなかで、埋もれていく声を聴くことの大切さを感じました。そして日頃見慣れているメディア映像からは知りえぬものを改めて見つめ直したいと、春から選考を重ね以下に紹介する3作の映画を選びました。3作いずれも、これ見よがしに声高に騒ぎ立てるのでなく、現場・当事者達に根気よく寄り添い伝えるべきことを静かに語りかけてくる作品ばかりです。

無声映画については、国内外で活躍中のサイレント映画ピアニスト、柳下美恵さんをお招きしての上映です。映画『極北の怪異(ナヌーク)』を柳下さんによるスタインウェイのピアノ生演奏により上映します。聴こえてくる柳下さんのピアノに耳を傾け映像を見つめると、声なき映像に命の音を次々と与えていく無声映画上映独特の魅力が一杯に立ち上がってきます。是非お楽しみ下さい。
サイレント映画ピアニストの柳下美恵さん
ドキュメンタリー映画については、2つの作品、佐藤真監督『阿賀に生きる』と松林要樹監督『花と兵隊』を上映いたします。どちらも私たち日本人の現在の歴史・現実に関わる重要なテーマを深く掘り下げ、当事者の方たちでもそして私たちでも容易に割り切れぬ問いかけを、淡々とでも真摯に映像化した極めて見応えのある映像作品です。私たち皆が真正面から向き合うのを躊躇いがちなテーマとその当事者の人々の声と映像を、この上映会をきっかけに皆さまと一緒に耳を澄ましそして静かに見つめていきたいと思います。 

皆様のご来場を心よりお待ちしております。
「上映の現場」学生一同


無声映画・ドキュメンタリー映画上映会
 日時:2013119日(土)
 場所:群馬県立女子大学・講堂
 入場料:無料 
 9:30開場 10:00開演
 10:001200 『阿賀に生きる』(佐藤真監督、115分、1992)
 −30分休憩
 12:3014:00 『極北の怪異(極北のナヌーク)(ロバート・J・フラハティ監督、78分、1922)
            ピアノ演奏:柳下美恵氏
 −10分休憩
 14:1016:00 『花と兵隊』(松林要樹監督、109分、2009年)

秋の上映会の紹介ペーパーを作ってみました。学内でも配布・掲示しています。(PDF・916KB)
『阿賀に生きる』
『花と兵隊』
『花と兵隊』