2026年4月24日金曜日

4月20日「芸術の現場から」 壁画作家・修復家 鈴村敦夫先生

4月20日、「芸術の現場から」ではモザイク作家の鈴村敦夫先生にお越しいただきました。
鈴村先生は東京藝術大学の1年生の時にモザイク壁画と出会い、石を割りそれを素材に自身のイメージを具現化していくモザイクに魅了され、大学院で壁画を専攻。その後、モザイクの本場イタリア・ラヴェンナに留学されました。講義では、モザイク技法の概要や歴史、自身の学生生活、千葉やメキシコでの作品制作などをご紹介いただきました。

アーティストであり、職人でもあり、修復家、教育者、研究者でもある鈴村先生。モザイク壁画を軸に鈴村先生が行われている多彩な活動を、スライドや動画をまじえつつ、ご説明いただきました。東京會舘の壁画移設や赤坂迎賓館天井画の修理などにも携わり、建築物の建て替えとともに失われていく壁画が多くあることをお教えいただきました。石やガラスといったモザイク壁画に用いる素材は元来、耐久性があるものの、経済合理性などを理由に壁画が保存されない現実があることを学びました。日本の壁画の歴史は近代美術史の一部であり、その保存の必要性が一般に浸透していないことがうかがえました。

所属されている会社では、鈴村先生は駅などにあるパブリックアートを制作されています。東京メトロ銀座駅に設置されている、大友克洋氏が原画・監修された大型陶板レリーフ《Procession Spin》では陶板の色彩つまり釉薬を担当されました。石やガラスだけでなく、釉薬にも関心を持ち、自分で学び、研究し、自身の表現領域を広げている鈴村先生の熱意と制作態度は学生に良い刺激となったことでしょう。

学生たちのアンケートからは、今回のご講義がパブリックアートを再認識する機会になったことがうかがえました。今後、公共空間の壁画などにしっかり意識を向けることでしょう。
鈴村先生、充実したご講義、ありがとうございました。

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