2026年5月25日月曜日

芸術学専攻の大学院生たちが本学美術品のメンテナンスを行いました

2026年5月19日の大学院授業「美術史特殊研究4」(藤沢桜子教授)において、芸術学専攻の大学院生たちが本学図書館にある美術品のメンテナンスを行いました。
本学の図書館には、卒業生からの卒業記念品として寄贈された版画作品が複数展示されています。

新井さん(左)の指導を受ける院生たち

当日は、美学美術史学科卒業生の新井裕子さんにメンテナンスの指導をしていただきました。新井さんは、卒業後、群馬県内のギャラリーに勤務し、図書館の版画作品の一部の納品にも携わった方です。現在は「クイリング」と呼ばれる、ルネサンス時代のヨーロッパが起源とされるペーパークラフトの講師をなさっています。
新井さんには、本年1月にもメンテナンス作業のご指導をしていただきました。


学生たちは、額縁に入った作品の出し入れや、作品を保護する紙の当て方、額縁に入れる際にギャラリー・スタッフが残すメモの判読の仕方などを教えていただきました。 



※この活動は、教員、職員、学生たちが協働して、本学の歴史的な価値や魅力を再認識し、学内外へ発信するしていく「ユリノ木物語」プロジェクトの一環として行われました。

2026年5月19日火曜日

5月18日(月)「芸術の現場から」 東京国立博物館研究員 遠藤楽子先生

5月18日の「芸術の現場から」は、東京国立博物館研究員の遠藤楽子先生にお越しいただき、お話しいただきました。

遠藤先生は東京国立博物館(以下、東博)では広報室や国際交流室、出版企画室、150年史編纂室、情報資料室などの事業系の部署のお仕事をされる一方、日本の近世絵画と博物館の歴史について研究されてこられました。その経歴とともに、日本で最も大きい博物館といってよい東博の組織についての解説や、国際博物館会議(ICOM)を2019年に日本に誘致された際のことや、東博の所蔵品と資料から見えてきた草創期の東博の国際交流の様相について、興味深くお話しくださいました。

日本美術史を専攻されていた大学院を修了後、東博に非常勤職員として勤めるかたわら、翻訳養成所で学んだり、ビジネススクールでアートマネジメント講座を受講され、「博物館が社会で役に立つようにアートマネジメントを学んだことが今でもとても関係している」とおっしゃっていたのが印象的でした。

2026年4月30日木曜日

4月27日「芸術の現場から」太田市美術館・図書館 矢ケ﨑結花先生

 芸術の現場から、講師の先生をお迎えしての講義は2回目となる4月27日。

毎年県内の美術館でお仕事をされている方に来ていただいていますが、

今回は太田市美術館・図書館の学芸員、矢ケ﨑先生にお越しいただきました。

そして公開講座ということもあり、たくさんの県民の皆様も聴講にいらっしゃいました。


まずは矢ケ﨑先生が、こちらでお仕事をされるまでのプロフィールをいただきました。
以前は長野県の美術館にもご勤務されていたことや、
大学では美学を専攻していたことなど、本学の学生にもつながる部分があり
とても興味深かったです。

次に太田駅の北口出てすぐにある美術館・図書館の紹介をしていただきました。
来年開館10周年を迎える施設は、全国でも珍しい図書館と美術館の複合施設です。
館が出来るまでの道のりや、施設内の様子、建築そのものにも触れ、
そのお話を聞いただけでもみんなわくわくしていってみたいと思える様子でした。

                   講義室が満員!
 

つぎは、展覧会が出来るまでのお話を、ご自身が担当された
原倫太郎+原游 バベルが見る夢」(2025年11月~2026年1月)
をもとにいただきました。
この展覧会は、らせん構造を持つ同館を「バベルの塔」に見立て、絵画の浮遊や映像の反復など、重力や時空をテーマにした没入型の体験空間を作り上げたものとおっしゃっています。
展覧会の開催に至るまでのプロセスを詳細に紹介していただき、
以前から作家のリサーチを行ったうえで、約一年前から準備をされていたと述べられていました。経緯を詳しく聞くことで、展覧会を見るだけではわからない
準備の大変さ、交渉の様子、学校連携の打診や調整、広報戦略、カタログ執筆、関連事業の実施などがよくわかりました。こんなにもたくさんの仕事があるとは!と
学生もびっくりすると同時に、学芸員として働くにはどんなスキルが必要なのか
考えさせられました。


最後は質問タイム。学生から活発な質問があり、
真摯にお答えいただきました。

矢ケ﨑先生の丁寧なお仕事ぶりをご紹介いただき、
現場の声を聞くことで、大変実りのある講義となりました。

このように、現場の皆さんの多大なる努力で展覧会は出来上がっていくのです。
ぜひ、そのような中で開催されている多くの展覧会を皆さんに見てほしいです。

矢ケ﨑先生、ありがとうございました。


2026年4月24日金曜日

4月20日「芸術の現場から」 壁画作家・修復家 鈴村敦夫先生

4月20日、「芸術の現場から」ではモザイク作家の鈴村敦夫先生にお越しいただきました。
鈴村先生は東京藝術大学の1年生の時にモザイク壁画と出会い、石を割りそれを素材に自身のイメージを具現化していくモザイクに魅了され、大学院で壁画を専攻。その後、モザイクの本場イタリア・ラヴェンナに留学されました。講義では、モザイク技法の概要や歴史、自身の学生生活、千葉やメキシコでの作品制作などをご紹介いただきました。

アーティストであり、職人でもあり、修復家、教育者、研究者でもある鈴村先生。モザイク壁画を軸に鈴村先生が行われている多彩な活動を、スライドや動画をまじえつつ、ご説明いただきました。東京會舘の壁画移設や赤坂迎賓館天井画の修理などにも携わり、建築物の建て替えとともに失われていく壁画が多くあることをお教えいただきました。石やガラスといったモザイク壁画に用いる素材は元来、耐久性があるものの、経済合理性などを理由に壁画が保存されない現実があることを学びました。日本の壁画の歴史は近代美術史の一部であり、その保存の必要性が一般に浸透していないことがうかがえました。

所属されている会社では、鈴村先生は駅などにあるパブリックアートを制作されています。東京メトロ銀座駅に設置されている、大友克洋氏が原画・監修された大型陶板レリーフ《Procession Spin》では陶板の色彩つまり釉薬を担当されました。石やガラスだけでなく、釉薬にも関心を持ち、自分で学び、研究し、自身の表現領域を広げている鈴村先生の熱意と制作態度は学生に良い刺激となったことでしょう。

学生たちのアンケートからは、今回のご講義がパブリックアートを再認識する機会になったことがうかがえました。今後、公共空間の壁画などにしっかり意識を向けることでしょう。
鈴村先生、充実したご講義、ありがとうございました。

2026年4月14日火曜日

新入生研修行事を行いました

 今年も本学科に新入生が入学しました。おめでとうございます。


3日の入学式の後、たくさんのオリエンテーション行事を経て、7日には

美学美術史学科の研修行事を行いました。

例年通りの内容ですが、1年生はとてもフレッシュで、生き生きとしていました。


まずは教員の自己紹介です。4月から着任された美学の鈴木亘先生。

先生もフレッシュです!


その後、学生の自己紹介をしてもらい、出身や好きなもの、推しなどを教えてもらいました。たくさん親しい友人が出来るといいですね!

その後は学科長の武藤先生が、Googleクラスルームの使いかたをレクチャーしました。
既に高校までに使ったことのある人が多くスムーズに。

その後は毎年恒例奥西先生による群馬県立近代美術館のアートカードを用いたゲームをしました。作品連想ゲームでは、初めてグループになった人同士で大変盛り上がりました!


そして、風が強く吹く中ですが、春の庭で記念撮影。


最後に実技棟や学内の展示などもグループに分かれて見学しました。
これから4年間、共に学んでいきましょう。


2025年12月8日月曜日

2025年度「西洋美術史実地研修2」第4回を実施しました

第4回(12月6日)は、東京駅周辺の美術館に行きました。

午前中はアーティゾン美術館を見学。
同美術館はブリヂストン美術館を前身として2020年に開館しました。西洋古代や近代の美術、また日本近代洋画のほか、現代美術までの幅広いコレクション作品を有しています。



見学にあたり、教育普及部学芸員の細矢芳氏が美術館の概要や開催中の展覧会について、またラーニングプログラムによる教育普及の活動や役割についてレクチャーをしてくださいました。

その後、展覧会「ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山城知佳子×志賀理江子 漂着」と「石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 安井曾太郎」を鑑賞しました。


午後は三菱一号館美術館を見学。
同美術館は、1894年建設の洋風建築事務所を再現した建物で、19世紀末の西洋美術を中心としたコレクション作品を有しています。


まず、企画展「アール・デコとモード」を鑑賞しました。本年は1925年の「現代産業装飾芸術国際博覧会」(通称「アール・デコ博覧会」)から100年にあたり、博覧会のコンセプトと当時のファッションを関連づけた展覧会となっていました。
会場では、群馬県立館林美術館所蔵のフランソワ・ポンポン《シロクマ》たちとも出会えました。
その後、小企画展「フェリックス・ヴァロットン―親密な室内」の版画などを鑑賞しました。


今回の研修では、両美術館のスタッフの皆様に大変お世話になりました。
どうもありがとうございました。

2025年度「西洋美術史実地研修2」(学芸員課程科目「博物館実習Ⅰ」)は、今回の研修をもって無事に終了しました。(授業担当教員 藤沢桜子)



2025年11月22日土曜日

2025年度「西洋美術史実地研修2」第3回を実施しました

 第3回(11月15日)は、上野の国立西洋美術館を見学しました。

午前中は企画展「オルセー美術館所蔵 印象派―室内をめぐる物語」を鑑賞しました。印象派の作品というと、モネの《睡蓮》のように屋外のモティーフを思い浮かべがちですが、本展覧会では人物や静物など屋内のモティーフを描いた作品が多く集まっていました。

午後は常設展のほか、「フルーニング美術館・国立西洋美術館所蔵 フランドル聖人伝板絵―100年越しの“再会”」と「物語る黒線たち―デューラー「三大書物」の木版画」もあわせて鑑賞しました。